一寸とひといき 沖縄へ

結婚式の出席のため沖縄へ行った。
沖縄の空と海は、訪れる度、いつもクリアーで美しい。

チャペル一面のガラス張りの向こうに見える青い空と海は花嫁の純白のドレスをなお一層引き立ててくれる。

式の後は、ひと休み。
ぼんやりと、空や海を見つめながら、「重色目」の美しさを想う。
蜻蛉日記の赤朽葉。枕草子に出てくる黄朽葉や撫子。源氏物語にある薔薇など・・・
昔の人は、四季の変化に伴って刻々と変わりゆく自然の色を洗練させて身に纏ったという。

自然の色のみを見るのは、今の時代は無理だが、
暫し、浸ることはできる。
浅葱、縹、群青と微妙に変わる海の色。茜色に染まる太陽が藍の海に落ちるころなどは、
青は赤と相まって幻想的な美しさを見せてくれる。
久しぶりの沖縄、のんびりといい旅だった。
 
私は、毎年「干支」の額小作品と小さな屏風を作る。
屏風の装丁は、センスのいい若手が手掛け屏風が出来上がったら、私が書く。という手順になっている。
しかし、今回は私も沖縄で見た「重色目」を想いながらいくつか創ってみた。
まだ、仕上がっていないが一寸楽しみだ。

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