今年は・・

今年は、興味深い展覧会が続きあっという間に3カ月が過ぎていった。
佐賀県立美術館・小城市梧竹記念館など街をあげての大イベント、中林梧竹没後100年記念展。
東京国立博物館での書聖王義之展。文化村の白隠展。九州国立博物館のボストン美術館展。
など・・・気がつけばもう桜の季節が訪れていた。

その中でも、雪の舞う中訪れた中林梧竹没後100年の記念展は、心に残った。
若いころ、何もわからなかった私は、梧竹の「海外飛香」という文字をみて感動した。
あの、どこで始まっているのかわからないグルグル巻きの筆の動きがたまらなく魅力的で、生意気にも何度も真似して書いた。
当然、自然で奇趣をかもしだしている歪みの多い書は、とても真似などできない。
梧竹の臨書は「似ていない」ようで、形は違うが原本の真をとらえている。
所詮、書くということは独自のものだと梧竹の書に学ばされた。
今なお、年を経るごとに、その土台の大きさに深い感銘を受け続けている。

1

広い会場一面に置かれた屏風を、皆が座って、じっと、食い入るように鑑賞していた。
普段の展覧会ではみられない光景だった。

2

多久神社 碑

三日月堂

7

8

梧竹の生家にて

9

「海外飛香」の書

今年の桜は、10日も早い開花となった。井の頭公園・千鳥ヶ淵・舞鶴公園・西公園と花見にも忙しい。
例年よりたわわで、ゆったりと色も淡いように感じる。