台北の故宮博物院で創立80周年のリニューアル記念特別企画展“大観”が開催されています。“大観”とは北宋八代目の皇帝微宋の時代の元号で“壮観な姿”という意味です。行ってきました。 長蛇の列に並んで入り、まず目に入ったのはうす明かりの中に浮かぶ巨大な絵。中国絵画史上に燦然と輝く北宋の作品群でした。郭熙の「早春図」范寛の「谿山行旅図」李唐の「万壑松風図」など。圧倒的な量感で迫ってきました。
圧巻!
書は、日頃習っている蘇軾・米ふつ(べいふつ)・黄庭堅・蔡襄の四大書家をはじめ北宋の傑作が一挙に展示されています。この頃の書家は政治家でもあり、優れた文人です。自分のおもいを趣にまかせ一気に書き上げています。鍛えぬかれた線で自在に書かれた書は息をのむ程の迫力でした。
最初に見たのは蘇軾の“黄州寒食詩巻”でしたが、涙が出ました。“黄州に流されて3年目の寒食がすぎた・・・”ではじまるこの書は、静かな書き出しでそのうちしだいに激しくなっていきます。大小・長短・行間のうねりをみせながら、自在に変わる筆の走りに彼の憤り、悲哀、やるせなさがみえるようでした。それは何回も危機をまぬがれて生きのびてきたこの書の下部にある焼痕がよりいっそう深めているように思いました。最後の日、もう一度ゆっくりこの作の前に立ちました。扁平で下ぶくれのスタイルの字が、今度は笑っているようでした。
再会! |