イタリア大使館の見事な庭園と美術作品を見せて頂きました。
港区三田、慶応大学のすぐ裏手にあるイタリア大使館は、かつて
伊予松山藩、松平隠岐の守の中屋敷だったところです。
まず、外玄関を入り、掛け屋根に誘われるように中に入ると、
一面のガラス窓を通し奥の庭園の眺めに眩惑されます。
この、庭園は、東京でも有数の日本庭園ですが、沢庵和尚の設計により、秋の
庭として造られたそうです。大使夫人の説明を受けながら庭園を巡りました。
ここは、忠臣蔵で知られる赤穂浪士の47名のうち、十士終焉の地としても
有名です。お庭を巡っていくと、ここで自害した大石力、堀部安兵衛、
大高源吾、など10人の義士を偲んでイタリア語と日本語が刻まれた記念碑が建っています。
書は徳富蘇峰でおおらかに伸びる線と懐の大きい書体が安らかです。
室内は、歴代イタリア大使の個性が反映され、古代からルネッサンスなど複数の
時代の作品があり、建物とインテリアの時間の融合が見られます。
13世紀、ランゴバルトの影響を受けたイストリアの石の井筒。
2世紀、ローマ時代の大理石の台座。当時の神話、象徴的な形象が浮き彫りされている。
節目の入った、つる草が浮きぼりにされている大理石の水鉢。
ローマの宮殿からもたらされた前ロマネスク様式の作品。
また、私の大好きなフォンターナの作品がありました。
(高校時代、フォンターナのグリーンのキャンバスを切り裂いた(空間概念・期待)
作品に感動し、何回も美術館に通いました。
素晴らしい作品の数々に見入っていたら「あなたは、美術がお好きのようですね?」
と声をかけられ、作品についても説明をしてくださいました。
フォンターナ作
アルベルト・ブッリ作
アキッレ・ペリッツ作
トーティ・シャローヤ作
アルナルド・ポモドーロ作
ティティーナ・マセッリ作
私にとって、とても有意義な学びのイタリア大使館訪問でした。
深謝。