「はじめての古美術鑑賞」
-紙の装飾-
と、題した展覧会が根津美術館で開催されています。
「日本の古美術は敷居が高い。」という声に応えて企画されている展覧会で
シリーズ2回目の今回は「書を書くための料紙」を
テーマにわかりやすく解説されています。
この度は料紙が主人公、いつもと違う感覚での鑑賞です。
紙を染めて、金銀泥で下絵を描き、さらに金の切箔砂子を撒いてある
豪華で美しさ際立つ複合的な装飾の料紙です。
引き地に雲母で模様、白の唐紙に夾竹桃が描かれています。
伝 小野道風 本阿弥切
白具引きに様々な折れ枝のような文様の料紙です。
藤原 定信の若さ溢れる奔放な書風が見所といわれる石山切
染め紙に銀砂子を撒いたシックで洒落た料紙です。
藤原 定信筆の砂子切
丁子吹きに金銀の蝶、鳥、草花が描かれ金泥で線を引いた料紙に
お経が書かれています。伝 光明皇后筆の蝶鳥下絵経切
胡粉地に雲母で一行に8基の宝塔を擦りだした料紙です。
伝 聖徳太子筆 戸隠切
7月から、教室でも「高野切3種」が始まります。
この展覧会はとてもいい勉強になると思います。