千字文の魅力

福岡教室のお稽古、「今日は、半紙に4文字、千字文を書いていきたい」 というTさんにならって
千字文を中心のお稽古になりました。千字文は書をする人だけでなく多くの人を魅了してきました。

 

池田桜教室風景

 

千字文とは南朝、梁(502~549)の武帝から命じられて文官の周興嗣という人がつくりました。
それは、漢字、1000字を重複させず、天文、地理、政治、経済、社会、歴史、倫理など森羅万象について編んだ4文字熟語250個からなるものです。
日本の「いろはうた」のようなもので、意味が通っていて声に出して読んでもリズムがあり面白いものです。

 

周興嗣は、一晩でこんなに難しいものを完成させ、そのせいで一夜にして白髪になったと伝えられています。

 

文字は、王羲之の字を殷鉄石に模写させ書道の手本にしたと言われますが、(これも諸説あります)
とにかく千字文は有名になり、中国古来より文字を学ぶ初歩の教科書として広く利用され、日本でも古くから手習いに使われてきました。

 

智永の「真草千字文」が、臨書には多く使われますが、教室では、楷書、行書、隷書、の千字文を漢字の実用書として
熟語の意味をかみしめながら書いています。時に「夫唱婦随」など今も使う4字熟語が出てきたら親しみを覚えますね。

 

池田桜千字文

 

池田櫻千字文

 

池田櫻 千字文

 

3時間に亘る千字文。偉大なる千字文に没頭している姿は清しいものでしたよ。
甘いものが美味しいとは・・・ 心地よい疲れでしょうか?