表参道の稽古場に、社中の人の庭に咲いたというミモザが届いた。
ミモザの花言葉は「感謝」なので持ってきました。と、ひと言。
硯の台の側に置いたミモザの黄色は、
春を待つ心に沁みるように清々しく爽やか!
つと、側にある硯も磨いてみたくなった。
稽古場の硯は、仮名用、漢字用 20面ばかり。
硯には鋒鋩といって、目に見えない、
いわば大根下ろし機みたいな尖った凹凸があり
それで墨をおろしていく。
ときどき手入れをしないと鋒鋩に筆についた紙の繊維やごみが、
膠と共にこびりついて墨のおりが悪くなる。墨色も冴えを欠く。
漢字用は、無難な羅門硯。
研いできれいにすると表面に特有の細い縞模様が現れるのが嬉しい。
端渓は小ぶりで仮名用にしている。
これは、日頃気をつけているせいか目もでてきれい!
今月、最初にお稽古にやって来たYさんが
「今日の硯は縞模様!まぁよくおりる」と、感激していた。
ミモザの花言葉がみんなに伝わっていくようだ。